第十号目次
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別冊・詩の発見 第 10号
目次
特集 二〇一〇年の新刊詩集を読む
対談 二〇一〇年の十冊を語る 細見 和之／山田 兼士 ４
■金時鐘『失くした季節』■三井葉子『人文』■中江俊夫『伝言』■北川透『わがブーメラン乱帰線■八重洋一郎『白い声』■苗村吉昭『エメラルド・タブレット』■小池昌代『コルカタ』■高木敏次『傍らの男』■阿部壽子『古典の時間』■渋谷卓男『雨音』
二〇一〇年のこの一冊
中江俊夫『伝言』 ファンタジー世界の現実 山田七穂 ２３
宇佐美孝二『ひかる雨の降りそそぐ庭にいて』 松藤カイ ２４
金時鐘『失くした季節』 季節の経過 前田 航 ２６
三角みづ紀『はこいり』 大垣沙也加 ２７
辺見庸詩文集『生首』詩によって具現する現代社会への憎悪 中野真仁 ２８
苗村吉昭『エメラルド・タブレット』 田中崇文 ３０
和田まさ子『わたしの好きな日』植物的な、あまりに植物的な 疋田龍乃介 ３１
詩
みえない中心 黄金の日々 北爪満喜 ３３
終焉＃１７ 三角みづ紀 ３６
無名 神尾和寿 ３８
ちゃらんぽらんな生涯 細見和之 ４０
ゆうちゃん 犬飼愛生 ４２
ガラス玉 苗村吉昭 ４４
こごみ 季村敏夫 ４６
音叉 渡辺めぐみ ４９
マシュマロと綿飴 時里二郎 ５２
頭の上に（葦の原っぱを茂らせていること）さ。小島きみ子 ５４
リンゴの木 吉田義昭 ５６
串刺 金堀則夫 ５８
視線 髙木敏次 ６０
そして終わることの冗漫な磁針の先 松尾真由美 ６２
城の中 高階杞一 ６６
片手の行方 文月悠光 ６８
ななくり 山田兼士 ７１
暮れ時 福田美幸 ７４
鳥を捕まえる 日向正親 ７６
告白 神田江里奈 ７８
物知りさん。 篠崎加奈 ８１
病室の窓 尾花由佳理 ８２
まるかじり 小林直希 ８４
クリスマス 西口秀司 ８６
裸鼻巡り 疋田龍乃介 ８８
突堤 枡田浩平 ９３
後記
●本号では、前号と同様に、この一年の新刊詩集を特集しました。ゼミの学生たちによる書評と対談記事をまとめることで、二〇一〇年の現代詩の俯瞰を試みています。対談の依頼に応じてくださった細見和之さんは大阪府立大学教授、大阪芸術大学非常勤講師（通信教育部）で、澪標刊の詩誌「びーぐる―詩の海へ」の編集同人仲間、さらに、大阪文学学校の同僚でもあります。大変多忙な中でのご協力に深く感謝。●その「びーぐる」は二〇一一年一月に一〇号記念号を出したばかり。奇しくも本誌も同じ号数を数えました。●当初、年二回発行で始まった本誌ですが、「びーぐる」創刊を機に年一回にペースダウンしています。特に学生からの要望があれば年二回も可能、と以前書きましたが、どうやらその余裕は今のところなさそう。せめて年刊でも継続していきたいもの。●この一年の間に二冊の本を出しました。『谷川俊太郎の詩学』（思潮社）と『詩の現在を読む 2007-2009』（澪標）。どちらも二〇一〇年七月刊行。どこかで手に取っていただけるとうれしい。●今回も多くの方に作品をご寄稿いただきました。末筆ながら、みなさんのご厚意に、深く感謝申し上げます。（山田）